TOEICリスニング9割超えのとり方 ②勉強実践編 前編

さてここからは戦略編で立てた計画をもとに実際の勉強に移っていきます。

 
前半では一冊の参考書を使って問題を解くときの解法の型を身に付けていきます。
これをきちんとやっておくことでどういう部分が問われやすいのか、どういう部分で間違わせようとしてくるかなどが理解できるようになり、問題を見ただけで「これは多分違うだろうな」「ああ、こういう聞き方をしてくるってことはこれが正解の可能性が高いな」みたいなことが、直感でわかってくるようになります。
 
では実際に私が使った参考書を紹介します。

ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST リスニング 必殺解答ルール73

です。
 
この本を選んだ主な理由は
①大問1~4まで全ての問題への対策が書かれているので、一冊だけで完結している。
(1~2、3~4に分かれている問題集が多いのでそれとは違って一冊きちんとやりきることに集中すればいいという安心感。それと単純に一冊でいいから価格を抑えることができるというメリットもある。)
②適度な薄さと内容の量のバランスが抜群
他の問題集だと同じ内容でも倍ぐらいの厚みがあって私の場合厚すぎるとやる気が削がれるから。
(一周目をさっさと終わらせることでやる気が出るし、それでいて大事な部分は凝縮されている。内容の濃さと薄さのバランスが素晴らしい)
 
最低限の情報が網羅されている中で一番薄い本が最良、だと思っていて、最低限の内容があれば、正直どの参考書でも完璧にやることで絶対に点数は上がるので、薄いがゆえに繰り返しやすく大事なところがまとまっていて完璧にしやすいという理由からです。
厚い参考書を必死に一周やっても全体が6割くらいしか理解できないままであれば、薄めの本を5周やって98%は理解している状態のほうがいいことは間違いないです。
 
 
このステップのゴールは、この参考書の問題全ての解答と解説を他人に説明できるようになることです。
これを達成できると全ての問題がなぜ正しいか言葉で説明できるようになるということなので、そうすると感覚で正解しているときとは違って、成長のスピードが断然早くなるのと、常々理屈で考えておくことで、いざ本番の時に勘に頼る時の正答率が高まるという効果があります。
 
この段階では感覚で解くということを一切排除してください。(☆☆☆めちゃくちゃ大事☆☆☆)
 
 
 
では実際の勉強方法に進んでいきます。
①まずスピード重視で3周やる
 
私の勉強法では大雑把でもいいからとにかく回数を繰り返すということが基本になります。
勉強できない人ほど一回で覚えようとしています。
一回で覚えようとすると、どうしてもスピードが落ちるし、終わった頃には最初の方は完全に忘れているという問題に陥ります。結局全て中途半端になりやすいのです。
私のやり方では
問題文をさっと和訳する→問題を解く→なぜこうなっているかをざっと確認→即、次の問題へ
つまり、3周目までは自力で問題を解くことはしません。(ここポイント!)
なぜ問題を解かないかというと、この段階では問題の解き方を理解することだけが目的なので問題文と答え、その繋がりを理解するだけでいいので、自分で解こうとすることは時間の無駄だからです。
この問題を解くというのをスキップすることで大幅な時間の短縮、そして問題を解いたことによる満足感からの復習のさぼりといったものを追放します。
 
この段階では完璧にしようなんていっさい思う必要ありません。なぜ答えがこれになるのかというのを確認したら即座に次の問題へいきます。
目安とすると、1章と2章、3章、4章でこの本を三分割します。これをひとかたまり、大体二時間、遅くとも三時間でやるイメージです。
こうすると一日2,3時間やれば3日で一周できます。
一日サボっても10日で3周できます。
安心してください、完璧にしようとしなくても、3周目が終わる頃には大まかには分かるようになっていきます。
 
②4周目、5周目でようやく完璧を目指しに行く。
3周目まで進めたらいくら適当にやっていても概観はつかめているものです。
4周目からは問題を普通に解いていきます。そうするとやはりどういう問題なのかはわかっているし、答える部分もわかっているのでスラスラ解けると思います。
4周目5周目は勘で答えた問題も含め間違えた部分をきちんと修正していく過程です。
ここまで間違えているということはその部分に苦手が潜んでいるということです。
ここでしっかりと解説を読んで言葉にして説明できるようにしていきましょう。
 
5周目を終えた頃にはこの問題集のほとんどの問題を解いて、なぜそうなるかを説明できるようになっています。
これはTOEICリスニングにおける解答の型を全てマスターしたということです!!!
この段階でどういう風に考えると解けるかということはほぼ完璧です。
しかしいくら、型をマスターしても実践で使いこなせないと意味がありません。
ということでここからは、覚えた型を実戦形式の問題で実際に使えるようにしていくという過程に入っていきます。
これを実際の問題で使うことに慣れていくことで、本番で問題を解けるようにしていきます。
 
次回では実戦形式にいかに慣れていくかということをお話します。